食事はどんな内容にしたらよいのかな
1 痩せるには「消費カロリー>摂取カロリー」と「栄養素」を意識してみる。
「ダイエットをするために、どんな1日を過ごしたらよいのかな」のような一日の生活ができても、肝心なのは食生活。
どんなに激しい運動をしていても余計なお菓子やお酒を食べ過ぎ飲みすぎをしてしまって、食生活が乱れてしまっていては、健康な体や痩せる体も手に入りにくくなってしまいます。
一般成人(18~29歳)の必要摂取量は
男性……2,650kcal
女性……1,950kcal
とされております。
このため、痩せるためには
消費カロリー>摂取カロリー
なわけで、自身の一日の必要摂取カロリーを把握して食事をコントロールしていく必要があります。
コントロールされた食事の一例
朝 | 朝定食 580kcal | ||||||
昼 | カルボナーラ830kcal、紅茶(佐藤1個)20kcal | ||||||
間食 | ようかん1切れ 80kcal | ||||||
夜 | ロールキャベツご飯肉じゃが味噌汁 750kcal | ||||||
摂取カロリー合計 | 2,260kcal | ||||||
消費カロリー合計 | 2,650kcal |
(消費カロリー)>(摂取カロリー)=不足カロリー(体重の減少につながる)
またダイエットをする目的は余分な脂肪を落とすことにありますが、摂取カロリーだけに気をつけるのではなく、ビタミンやミネラル、たんぱく質、食物繊維なども摂らなければ、摂食障害や栄養失調など健康を害してしまう恐れもあります。
・炭水化物の摂取量目安
糖質の摂取不足はたんぱく質がエネルギーとして使われるいわゆる糖新生を起してしまうため、糖質は必要摂取量の50%以上が望ましいとされています。
・タンパク質の摂取量目安
「タンパク質てどれくらい摂取したらいいの?」でも書きましたが、農林水産省で50g、厚生労働省で65g、その他書籍等では、一般人の場合体重1㎏につき1gとされています。
・脂質の摂取量目安
全摂取量の20~30%を目安に摂取します。
牛肉がそうであるように、一般的な食生活でエネルギーを摂取しようとすると脂質の摂取も増加しやすい傾向にあります。
・ビタミンの摂取量目安(一部)
ビタミンB1 ……0.5㎎/1,000kcal
ビタミンB2……0.6㎎/1,000kcal
ビタミンC……100㎎(一般人)
・ミネラルの摂取量目安(一部)
鉄……女性10.5mg/日、男性7.0㎎/日
カルシウム……女性650㎎/日、800㎎/日
亜鉛……男性10㎎/日、女性8㎎/日
・食物繊維の摂取目安量
男性……20g以上、女性……18g以上
2 「マゴワヤサシイ」な食生活を意識してみる。
「マゴワヤサシイ」とは日本に昔からある食材を総称したものです。
各栄養素が必要なのはわかっても、どんな食材が良いかピンとこない人もいるのではないでしょうか。
これらを副菜とし、主食には玄米とみそ汁にした食事が内臓の負担を和らげ、ビタミン、ミネラルを豊富に得られる食事であると言われています。
マ……豆類(大豆、豆腐、納豆、味噌など)
ゴ……ゴマ類(ゴマ、アーモンド、クルミなど)
ワ……海藻類(わかめ、ひじき、もずく、のりなど)
ヤ……野菜類(緑黄色野菜)
サ……魚類(サンマ、イワシ、小魚など)
シ……キノコ類(しいたけ、エリンギ、舞茸、えのきなど)
イ……イモ類(サツマイモ、里芋、山芋など)
「マゴワヤサシイ」の食生活がいかに良いかと言っても、似たような食事内容では飽きがきてしまいますし、私たちの体には動物性のたんぱく質も欠かせないものです。
しかし動物性の脂肪というものは腐敗が早く、大量に食べているとこれらを好物とする悪玉菌が大繁殖して毒性物質をつくりだすと言われています。この毒性物質は体にはいると、内臓器官やがん細胞を生み出す原因となってしまいます。
ここで食物繊維の登場です。
食物繊維は悪玉菌にとっても大好物で、食物繊維をエサとした場合、毒性物質をつくりだすことも異常繁殖をすることもなくなると言われています。
食物繊維は腸内の状態を良好に維持するために欠かせない栄養素ですから、上記にありますように
・食物繊維の摂取目安量
男性……20g以上、女性……18g以上
は意識して摂れるようにしていきたいものです。
3 食物繊維で腸内を綺麗に
また、便秘対策に食物繊維が良いと言われていることは多くの方が知っているとは思いますが、食物繊維は
・水溶性食物繊維
・不溶性食物繊維
の2つに分けられ、水溶性食物繊維は水に溶けて他の食物をゆるやかに排出してくれるもので、主にもずくなどといった海藻類やえのきなどのキノコ類に果物類などに含まれ、一方の不溶性食物繊維は水を吸収すると10倍くらいに膨れ上がります。
不溶性食物繊維は玄米などの穀物や成熟した野菜など含まれ、一般的に不溶性食物繊維の摂取が多くなりがちと言われております。
水溶性食物繊維は水に溶けて、腸内の食物をどろどろの状態にしてくれるので、不溶性だけではなく水溶性も摂取する必要があります。
多く摂りがちな不溶性に偏ってしまうと、腸内で十倍にも膨れ上がったものがうまく排出されず、かえって便秘の原因になってしまう場合があると言われています。
便秘解消・予防のためには単に野菜や豆類の不溶性食物繊維だけでなく、海藻類といった水溶性食物繊維も必要となってきます。
水溶性食物繊維は海藻類、キノコ類、果物類の他、こんにゃくやインゲン豆、えんどう豆などの豆類、ごぼうにアボガドの他には、納豆やオクラ、里芋にモロヘイヤといったネバネバした食品にも含まれています。
特にこんにゃくや納豆、もずくは比較的安値で手に入りやすい食品ですから、これらを中心にした食事メニューがつくりやすいと考えます。
おわりに~認知性食欲で食生活をコントロールする
「ダイエットをするために、どんな1日を過ごしたらいいのかな」で紹介した「一日の過ごし方」はあくまで参考ですが、ダイエットをするための一日の流れとしては、とてもわかりやすいと思いました。
自分の過ごしやすい生活スタイルを見つけて、そこに筋トレなども組み込んでいければ、ダイエットにも取り組みやすくなるのではないでしょうか。
人は食べたものを消化するまでに4~6時間掛かると言われています。しかし、食事をすると血糖値が上がり、2時間半ほどで下がるのですがこの血糖値の落差が大きいと強い空腹感を覚えてしまいます。
血糖値の上昇に気をつけるというのもこのためですが、この空腹感を覚えることを「代謝生食欲」と呼びます。ですが、2時間半ほどでは胃の中のものが残った状態です。ですので、そこに空腹だからと食べ物を口に入れてしまっては太る原因となってしまいます。
そんな「代謝性食欲」に惑わされず、「朝食から5時間過ぎたから昼食にしよう」と自分の生活に合わせた時間配分で食事を取るという「認知性食欲」を心がけることで、血糖値の急上昇や余計なカロリー摂取を抑えることができます。
この場合、「12時だから食事を取る」という世間のペースに合わせるのではなく、自分の生活リズムに合わせることが大事となります。
自分の生活スタイルを把握し、自分の意思で自分の食生活をコントロールしていきたいですね。