痩せる→筋肉をつけるになるワケ
近ごろ、体がゆるんできた。ぽっこりとしたお腹周りが気になる。あの頃に戻りたい。ダイエットしなきゃ……。
ダイエットを始める方のきっかけは、ほとんどの方が、体型の変化からだろうと思われます。
そのために過度な食事制限からのリバウンドしてしまったり、反対に無理な激しい運動をして怪我をしてしまったりというのも、よくある話ではないかと思います。
過度な食事制限やリバウンドについては、よく知られていることなので、無理な激しい運動をして痩せようとする間違いについてから入りたいと思います。
運動自体に、消費カロリーは少ない。
激しい運動をすれば極度の疲労感が得られますし、大量の汗も流れますから、かなりのカロリー消費をしたと思いがちですが、運動自体のカロリー消費量は思ったよりも少ないのです。
例としては、
8キロを30分ランニングして、消費カロリーは約200キロカロリー
30分クロールを行って、消費カロリーは約250キロカロリー
30分のウォーキングで約100キロカロリー
フルマラソンでもせいぜい3000キロカロリー
と言われています。ジムに置かれてあるエアロバイクなども、数十~数百キロカロリーしか消費せずに、「これだけ?」と驚いた方も多いのではないでしょうか。
男性の1日の消費カロリーが2400キロカロリー
女性の1日の消費カロリーが1900キロカロリー
ということですから、毎日フルマラソンレベルの運動をしなければならなくなり、とてもではありませんが、激しい運動だけで痩せようとすると体がもたないでしょう。
筋肉をつけても基礎代謝量アップはわずか
しかし……。
基礎代謝というものは内臓や呼吸、血流など無意識な活動に使われるエネルギーで、一般的に、生命維持に必要なエネルギー代謝量という認識がされていますが、もう少し細かく言うと
「空腹時(食後12~15時間経過後)に、20℃の室温で室内で横になり目覚めている状態のエネルギー代謝」
とされています。
筋肉を鍛えて増やせば、その基礎代謝量が増えて痩せやすい体になると言われてますが、その消費量は、1キロ増やしたところでせいぜい数十キロカロリーとのこと。
そんな話を聞くと、「なんだ、鍛えても意味ないじゃないか」という声もありそうですが、果たしてそうでしょうか。
運動すること(筋肉をつける)ことは、
体を健康にすること
運動することによって得られる効果としては以下のものが考えられます。
・呼吸の活性化
・体温の上昇や調整
・体のバランスの矯正
・ストレス解消効果
・心肺機能の向上
・自律神経の調整
・血行促進
・発汗作用の調整
・免疫機能を高める
・成長ホルモンを分泌させる
基礎代謝量の向上がわずかといっても、基礎代謝は空腹時で寝ている状態を指すものです。
座っている状態は「安静代謝」となり、立っている状態では「活動代謝」に含まれるため、寝たきり状態での消費量を増やすことに期待できないから、筋肉をつけてもしょうがないというのは、少々違和感がありますね。
得られる効果は上記の通りなのですから、積極的に運動して体を健康にしていくことが重要となっていきます。
運動をすれば、体が疲労し体内に乳酸が溜まります。
その乳酸を処理しようと成長ホルモンが分泌されて、その成長ホルモンが細胞にアドレナリンなど、体を活性化させる物質などを分泌するよう働きかけます。
そして体が元気になり、若々しい状態になり動ける体になる。
「若いから食べても太りにくい」
などと耳にしますが、筋肉をつけることで、年齢を重ねても体を「若い」状態に近づけていくことができます。
体が元気で若々しくなれば、脂肪も燃焼しやすくなるというわけです。
これらのことから、「痩せる→筋肉をつける」になるわけです。
でも、筋トレはきついしな
「筋肉をつける」といっても、上の写真のようにマッチョマンになるほどの筋トレや筋肉は必要がなのかといったら、そうでもありません。
佐藤義昭氏は加圧トレーニングを考案された方ですが、その著「誰も教えなかった本物のダイエット」で紹介されているトレーニング内容もごく軽いものです。
そのまま載せるわけにもいかないので、一部だけ紹介します。
近年では軽負荷でも筋肉を「追い込み」することができれば筋肥大の効果が得られる研究結果がでておりますが、筋肉の動き方を意識すれば十分な効果が得られます。
ストレッチ感覚で行うと継続しやすいと思いますが、おススメとしては「スロートレーニング」と呼ばれるトレーニング方法で、収縮した筋肉の圧力で血流が制限され、各種代謝物質が蓄積して成長ホルモンが分泌しやすいとも言われています。
通常のトレーニングは上げ下げに計2~3秒と言われますが、スロートレーニングは上げ下げに計6秒とされています。ポイントしては
・力をゆるめず筋肉を動かす
・反動をつけない
・関節を伸ばしきらない、曲げ切らない
が挙げられます。
ペットボトルや握りこぶし程度でも意識して行えば筋肉への刺激が十分に得られるはず。
まずは10~15回✕3セット。
種目としておススメは腕立て、腹筋、スクワットからが良いでしょう。
各セットが終わった後に、「ふう」と軽い息が吐けるくらいの感覚で行えたらいいですね。
畳一畳でできるおススメ筋トレ動画
呼吸の意識や、序盤に紹介されている方法だけでもできれば、大きく変わってくると思います。
ジム探しに