目標体重を見つけてみよう!
健康的に体重を減らす目安として、月に現在の体重の5%ずつ減らしていくのが、体に負担が少ないといいます。
たとえば今の体重が65キロなら
65✕0.05=3.25
で、月に約3キロほどの減量を目指すと良いということです。
ただ、減量しても減量しすぎたら健康を損ない本末転倒ですので、どこまで落とすかも把握しておかないといけません。
例:「25歳女性、160センチ、65キロ、体脂肪率35%」の場合
1 脂肪を取り除いた体重(除脂肪体重)を知る。
現体重 - (現体重 ✕ 体脂肪率) = 除脂肪体重
例:65-(65✕0.35)=42.25
2 目標体脂肪率を設定する
30歳未満の女性で30%以上は「肥満」とされています。無理の無さそうなライン、「28%」くらいの目標を例として設定してみます。
3 目標体重を求める。
現除脂肪体重 ÷ (1-目標体脂肪率) = 目標体重
例:42.25÷(1-0.28)=58.68
という目標体重の数値がでます。
次に肥満度を示すBMIを求めます。
体重 ÷ 身長 ÷ 身長 = BMI
ですが、この場合は目標体重をあてはめます。
58.68÷1.6÷1.6=22.9
となり、BMI標準値である
18.5以上~25未満
の範囲内となるのでOK。
「65キロ」から「58.68キロ」を目指して、「月3キロ減」落としましょうということになります。
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目安としてでも体脂肪率がすぐわかると、ダイエットもはかどると思われます。
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摂取エネルギーの適量はどれくらいが目安か
この目標体重と、次に紹介する基礎代謝基準値と身体レベル指数で、1日の摂取エネルギーの目安を求めることができます。
一般的には
身長 ✕ 身長 ✕ 22(BMI) = 標準体重
例:1.58 ✕ 1.58 ✕ 22 = 55kg
で、この55kgが目標とする標準体重となりますが、既に上で個々に合わせた目標体重の数値が出ております。
※ 「22」とは日本人が最も病気になりにくいとされている数値です。
そして目標体重と基礎代謝基準、身体活動レベルで摂取エネルギーを求めてみます。
目標体重(kg) ✕ 基礎代謝基準値(kcal) ✕ 身体活動レベル = 1日の摂取エネルギー(kcal)
例:58.68 ✕ 22.1 ✕ 1.75 = 2269kcal
下の厚生労働省の掲げる表と比べてみても、摂取量が多いですね。
適正値以上、肥満ぎりぎりのラインですから、摂取量も幾分高くなるようです。
ちなみに病気になりにくいとされる「22」で目標体重を計算すると、目標体重は54.17kg。
摂取カロリーは2095kcalでした。
多いか少ないか、無理かどうかは現体重の摂取カロリーから考えてみましょう。
一日の基礎代謝量と
一日のエネルギー必要量を見つけてみよう!
同じ年齢、性別でも身体活動レベルが異なると、1日の摂取エネルギーも異なっていきます。
体格や活動量に合ったエネルギー量を知るには基礎代謝量と身体活動レベルから求めることが可能です。
各年齢ごとに基礎代謝基準値というもの(下図②参照)があり、そこから1日の基礎代謝量を計算し、更にその数値へ身体活動レベルを加えて、個々の1日の摂取カロリーを見つけ出すことができます。
① 基礎代謝量 = 基礎代謝基準値「 ② 」kcal ✕ 現体重 kg
※ 例としては、20歳女性で身長158cm、体重50kgの場合、基礎代謝量は
22.1(基礎代謝基準値) ✕ 50(体重) = 1105kcal(基礎代謝量)
となります。
上記例の25歳65kgの女性でしたら、
22.1 ✕ 65 = 1465kcal
という基礎代謝量となります。
② 性別・年代別基礎代謝基準値(1日体重1gあたりの基礎代謝量の目安)
③ 1日のエネルギー必要量 = 1日の基礎代謝量 「 ① 」kcal ✕ 身体活動レベル
①で計算した1日の基礎代謝量に下の身体活動レベルⅠ~Ⅲを掛ければ、1日のエネルギー必要量が求められます。
※ 例としては上記女性、1日の基礎代謝量1105kcalで、身体活動レベルⅡの場合
1105 ✕ 1.75 = 1934kcalが一日のエネルギー摂取基準量となります。
上記体重65kgの25歳女性の場合ですと、
1465 ✕ 1.75 = 2513kcal
下の厚生労働省の表と比べても、明らかに摂りすぎですね(´・ω・)。
必要量とありますが、現体重に必要なエネルギー量なわけですから、それだけ摂取している量だとも言えます。
ここから無理のないと思われる目標体重「58.68kg」を目指すためには、2269kcal程度に減らして、ダイエットしていくということとなります。
病気になりにくい「22」ですと、2095kcal。
500kcal近く減らさないといけないわけですから、ダイエットするにしてもかなり辛いものがあるように数値から感じられます。また、身体活動レベルも人によってことなりますから、自分の身体活動を把握して、試して見ましょう。
身体活動レベル(指数は18~69歳の場合)
低い(Ⅰ) 1.50
生活の大部分が座っていて静的な活動が中心。
普通(Ⅱ) 1.75
座位中心の仕事だが、職場での移動や立位の通勤、家事、軽スポーツなどのいずれかを含む生活をしている。
高い(Ⅲ) 2.00
移動や立位の多い仕事に従事している。スポーツなどの運動習慣がある生活をしている。
その他の計算式でも試してみよう!
「ハリス・ベネディクト方式(日本人版)」以外にも
・国立スポーツ科学センター
基礎代謝量=28.5✕(体重 -(体重✕体脂肪率))
・国立健康栄養研究所
男性:(0.0481✕体重+0.0234✕身長-0.0138✕年齢-0.4235)✕1,000/4.186
女性:(0.0481✕体重+0.0234✕身長-0.0138✕年齢-0.9708)✕1,000/4.186
・厚生労働省
基礎代謝量(kcal/日)=基礎代謝基準値(kcal/kg/日)✕体重(kg)
などの計算方法があります。
このなかで、国立スポーツセンターのものが実際にも近いと言われていますが、目安としてこれらの計算式を使ってみましょう。
一日の必要摂取量
厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015 年版)の概要」(p.7)