筋トレする上で意識しておきたいこと。その2

 効果的に鍛えるには、器具や設備が揃っているトレーニングジムに通うのが手っ取り早いと思いますが、仕事や金銭面の都合などもあり誰でも通えるものでもありません。

 

 当サイトでは、自宅トレを前提にして話を進めていきたいと思います。

 

 その1と被るところもありますが、改めて。


自宅トレでの注意点

1 自重トレーニング

 

 自宅トレでは器具が揃わない場合、自重トレーニングをすることも多いと思われます。

 

 自重トレーニングの長所としては

 

 ・ 器具を使わず、手軽にトレーニングできる。

 ・ 負荷が小さいので無理なくでき、初心者向け。

 ・ 筋肉痛が起こりにくく、回復が器具使用の高負荷トレーニングよりも早い。

 

などがあります。

 

 自重トレーニングは負荷が少ないために、1種目を最大限の回数まで設定すると、よりよい効果が得られるのがポイントです。

 

 腕立て伏せ20回が限界なら、必ず20回までやるということです。通常1分から3分のインターバルですが、自重トレーニングは回復が早いので1種目ごとに30秒のインターバルをとります。

 

 リズムや速さよりも、ひとつひとつの動作と筋肉の収縮を意識する。

 

 筋肉痛が起きなければ毎日行っても良い……のですが、同じ運動を続けているとトレーニング効果が得られにくくなってしまうため、回数を増やす、トレーニング内容を変える等の工夫が必要になります。


2 ダンベルなど器具使用時の負荷、回数の目安

 

 ダンベルなど高重量を扱う時の筋力トレーニングは右図参照に。

 

 一般的に、10回程度の反復が限界となる重さで行う(8~10RM)と効率的だと言われています。

 

 やや重めの重量で少ない回数を行えるようにトレーニングを実施していきます。

 

 基本はひとつの部位に3セットほど。

 

 トレーニングに慣れてきたらひとつの部位に5セットくらい行うか、同じ筋肉を鍛える別の種目を2~3セット追加すると効果的と言われます。

 

 セット間のインターバルは1分間から3分間。

 

 トレーニングの頻度はひとつの部位に週2~3回。

 

 設備に限界があるため、自宅トレでは負荷が不足してしまいがちなところがデメリットと言えます。

 

 ジムに比べると軽い重量を扱ったトレーニングとなりますので、自宅でのトレーニングを行う場合は

 

 ・ゆっくりとした動作(フォームチェック)

 ・鍛える部位への負荷の意識(モーメントアーム)

 ・可動範囲を広く(フルレンジ)

 ・総負荷量(重量✕回数✕セット数)を考える 

 

の4点を意識したトレーニングが必要となります。

 息を吸いながら3つ数え、吐きながら3つ数える

 

を目安にスロートレーニングを実施しましょう。

筋トレの負荷と回数の目安
筋トレの負荷と回数の目安


※ 筋肥大は1日にして成らず?

 

 筋肉の使用率をあげれば代謝量がアップするのですが、それは筋力トレーニングによってもたらされます。

 

 筋肉は筋線維が集まってできており、さらに筋線維の通常使用率は20~30%程度にしか過ぎません。

 

 60%以上の力が必要なトレーニングを繰り返すと、次第に筋線維の動員率が増えて80%以上使えるようになります。

 

 しかし、この段階でも筋肥大は起きておりません

 

 そこからさらに80%以上の力が必要なトレーニングを繰り返して、ようやく筋肥大となっていくと言われております。


 ただ、マクマスター大学の研究結果により、最近では軽い負荷でも「トレーニングの強度(重量)✕回数✕セット数」による総負荷量を増やすことが主張されております。疲労困憊まで行うことによって、高負荷で行う筋トレと同程度の筋肥大効果が得られるとされています。

 

 自宅トレーニングでも工夫次第で、十分な効果が得られるというわけです。

トレーニング中の怪我防止にも努めましょう。
トレーニング中の怪我防止にも努めましょう。

 しかし、「疲労困憊まで」という条件が気になるところ。

 

 筋力トレーニングで効果を得たいなら

 

 疲労困憊まで行った筋力トレーニング > 追い込まない筋力トレーニング

 

という意識で筋力トレーニングを行った方がいいでしょう。仕事や家庭の事情など、長い間運動から離れていた以外の方、運動に慣れてきた方は、刺激を強くしていきましょう。


 加えて、筋肥大の効果と週単位のトレーニング頻度の研究結果が2016年にニューヨーク市立大学によって報告され、

 

 ・週1日では効果がない。

 ・週2日で筋肥大の効果が認められた

 ・週に3日でも同様の効果が認められた

 

とあります。

 

 こうした結果から、週の頻度を増やした方が筋肥大の効果があるのは明らかで、始められる方は少なくとも週に2回は必ず行っておきたいところです。


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5つのトレーニング種目

 トレーニング種目はいろいろありますが、何から鍛えたらいいかよくわからないのではないかと思います。

 

 そこで有名な部位を5つチョイスしてみました。基礎代謝を高めるためにはじめの一歩を踏み出しましょう。

 

 下図を参考にしてトレーニングをしてみましょう。

 例えば、自重で3カウント数えて腕立てを20回するだけでもなかなかキツイですよ~。

各トレーニングスピード

参考書籍:自分でつくる筋力トレーニングプログラム


各セットのインターバルは

 重い器具の場合・・・約1分~3分

 自重の場合・・・約30秒

を目安に。